出発見合わせのベニス行きフライト
私は44歳の無職です。
2001年のテロ後、11月にイタリアへ旅行しました。
当時は旅行会社に勤めていたので、2親等以内などの条件付きで航空会社から旅行会社勤務者限定の特別割引航空券で手配旅行を自分で組みました。航空代金、往復で5万円でした。
あまり計画的に考慮せず、出発まで3週間ほどしかなかった為、行程をじっくり吟味できませんでした。旅行の目的は観光でした。会社からは2週間の連続休暇を年に1回とれるのでそれを利用しました。
その旅行でハプニングは初日から発生しました。
関空からミラノに入って、乗継ぎし、ベニスに行く予定だったのですが、ミラノからの航空便出発が濃霧のため「出発見合わせ」となりました。
予定では19時~20時の出発でしたが見合わせの時間がかかり、23時まで空港待機となりました。
挙句「ベネーツィアー」と大声で叫ぶ現地航空会社の係り員の方が叫んでいたので、同じ日本人の方に何なのか尋ねてみたところ、
「飛行機での移動は無理と最終的判断がなされたらしく、バスでの移動に変更となったようです。」
とのことでした。
寝る間も無くチェックアウト、ゆっくりできない滞在
私は手配旅行でしたのでホテルのチェックイン時間が遅くなる場合、連絡をホテル側にしないと予約を取り消される場合があることを知ってはいたのですが、イタリア語はしゃべれないので連絡は出来ませんでした。
バスでの移動は時間がかかりました。ベニスのホテルはバス亭から徒歩で5分のところだったので幸いしましたが、到着したのは午前4時でした。
チェックインは無事できたのですが、夕食を食べる事が出来ませんでしたので、お菓子でどうにか済ませました。
翌日、またホテルをベニスの観光地側へ移動するので、あまり寝る暇もなく、11時のチェックアウトとなりました。
行程は主に鉄道での移動にしていました。ベニス~ローマ、ローマ~ナポリ、ナポリからバーリを経由して私鉄に乗り換え、アルベロべッロまでいく行程でした。
帰りはバーリから飛行機が飛んでいるので、そこまではまた私鉄で移動し、ミラノへ飛び、一泊してからミラノ~関空という行程でした。
ナポリまでは予定通りでしたがローマでの滞在が3日しかなかったので、ゆっくりと観光できず残念でした。ナポリでは駅から出て、すぐ雰囲気が他とは違うことがわかりました。
治安が悪かったのです。出発前からあまり治安の良くない地域なのは知っていたので危険地域には立ち寄りませんでした。途中、
「たばこを一本くれないか」
と話しかけてきた男性がいましたが敬遠しました。そして、ハプニングはまだありました。
偶然見回りをしていた車掌さん
アルベロベッロ行きの私鉄に駅名の記載があるようなガイドブックなどもなく、アナウンスもないので、何時到着するのか解りませんでした。
ちょうどその時、駅の車掌さんが見回りをしていたのですが、話しかけてきて頂き、目的地を伝えたところ、イタリア語でしたが
「プッティングナノという駅で乗り換えないといけない」
との話を伺いました。仕方なく駅で下車したのですが、線路が途中で分かれており、また陽が落ちて暗かったこともあり、どこからきたのか、また、何に乗ればよいのかわからなくなったのです。
暫く悩みましたが、先ほどの車掌さんが「アルベロベッロー」と叫んでいたので、すぐに走って駆け寄り案内を聞きました。
「次にくる電車に乗りなさい」
とのこと。助かりました。
あの方が偶然見回りをしていたのでどうにかなりましたが、もし会わなかったらどこにたどり着いていたのか解りませんでした。
その後はミラノでのホテル探しに苦労をしましたが、日本語の出来る女性の方が案内してくれ、遅くはなりましたが、無事チェックインできました。
アルベロベッロでは田舎なので外食する場所がなく、食事にも困りました。もうちょっと下調べをする必要があったと反省しました。
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