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イタリア旅行無償の親切に接した瞬間

初めての場所、しかも土地勘がないところで人の親切がいかに大切で尊いものかというお話です。昨今見知らぬ人についていけないような危ない世の中ですが、こういった親切を見極められる嗅覚を身につけることも必要ですね。

旅行会社のフリープランでイタリアへ

僕は東京在住の29歳男性です。

この話は、僕がまだ海外旅行の経験が浅い大学生の頃の話です。
大学生の頃、卒業を目前にして、社会人になってあまりできないことをしようと思い、連休など、もうあまり取れないとも思ったので、今のうちに海外に行ってみようと思いつきました。

当時付き合っていた彼女と話し合って、イタリア旅行に決めました。某旅行会社のフリープランで予約をして、往復の飛行機とイタリア滞在中の宿のみ確保し、間の移動や観光は自由といったものです。

そして、当時の僕は家族旅行でギリシャとバリにツアーで行った以外に海外旅行の経験は全くありませんでした。英語もそれほど話せなかったです。

イタリアについて、無事に出国審査も終わり、荷物を受け取って空港から電車で市内まで出ることにしました。自分たちの宿が中央駅の近くということだけわかっていました。

分からない旅行会社のバウチャー

そして、中央駅に着いてようやく旅行会社から渡されたバウチャーに目を通したのです。するとホテルの名前などは書いているのですが、住所があまりよくわかりませんでした。

そして、地図も載っていることには載っていたのですが、あまりに大雑把過ぎて、全くどうやってホテルに行ったらいいのかわかりませんでした。すでにあたりは暗く、時間は19時を過ぎていました。仕方なく、歩いてみますが、人の姿もほとんど見えませんでした。

いつまでも残る忘れられない親切

ようやく一人の初老の人に出会い、地図などを見せてここに行きたいという想いを伝えました。すると、向こうはイタリア語で何を言ってるのか全く分かりませんでした。そこで、彼は業を煮やしたのか、

「付いてこい」というジェスチャーをして歩き出しました。

少し怖かったですが、途中小さい商店などに立ち寄って聞いてくれたりしたので、本当に助けてくれようとしているのだと思いました。

途中、すごく雰囲気の暗い道に差し掛かりました。

すると、「気を付けろ」というジェスチャーをします。立ち並ぶ店々から黒人が見下ろすように僕らを見てきます。

心臓もドキドキして、ようやく通り過ぎると、その初老の人は僕たちの方を振り返って、手を首に充てて横に切る動作をしました。

「殺される」というジェスチャーだとすぐにわかりました。

こんなところ僕たちのような、小さく、か弱い日本人が、大きい荷物を持って歩いてはいけない場所だったようです。

その危険な場所も抜けて、あたりが少し明るくなったところで、僕たちのホテルらしき文字が見えました。その時の感動は今でも忘れられません。

その初老の人にいくらかのお金を渡そうとすると、ただ笑顔で手を振って帰ろうとします。

「待って!」と言ったのですが、初老は立ち止まることなく、暗い闇のなかに姿を消していきました。海外で初めて無償の親切に接した瞬間でした。

今の時代スマホやWi-Fiなど便利なものが増え、こういった経験をすることがなくなってきましたが、だからこそ、ずっと忘れられない思い出になっています。

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