乗ったトラムが逆方向だった！

皆さんこんにちは。総務の鈴木です。
慌てている時って、よく行き先も見ないで電車やバスに乗る時ってありませんか？土地勘のない場所や乗りつけない電車やバス、急いでいる時ほど、行き先はよく見て乗り物は選びたいものですね。

ウイーンのトラム

２０代女性、大学の卒業旅行で２月にオーストリアを個人旅行していた時の出来事です。

ウィーン旧市街地の「リング」と呼ばれる地域から少しはなれた場所にある『ヴェルヴェデーレ宮殿・クリムト博物館』に行った帰り道。

博物館を鑑賞し終わった時、一緒にウィーンに来ていた友人が

「熱っぽい」

「体調が悪い」

と言ってきたので、ホテルの部屋に帰って休むために、トラムに乗って『オペラ座前停留所』を目指すことにしました。

…しかし運悪く乗ったトラムが逆方向！

ウィーンのトラムは路線番号と行き先が表示されているのですが、うっかり帰りのトラムの番号だけを覚えて、肝心の行き先の名前を覚えていなかったので間違えてしまったのです。

閑散とした停留所で・・・

奇しくもそのことに気がついたのはトラムが終点に着いた時。さらに間の悪いことに終点の停留所は閑散としており、タクシーはおろか人っ子一人見当らない状況でした。

仕方がなかったので乗ってきたトラムの運転手に英語で

「すみません、オペラ座に行きたいのですが…」

と尋ねたところ、なんと運転手さんには英語が通じない！友人の体調はどんどん悪くなっていき、とてもではないけれど歩いてホテルには帰れない…。日本から持ってきていたスマートフォンでWi-Fiスポットを探すも、アクセスポイントの数は0。

半泣きになりながら必死に対策を考えていた時、カバンの中からトラムの路線図が！それは、私がこの旅のために日本でプリントアウトしていたものでした。

ドイツ語での必死の叫び！！

この路線図を持って運転手さんのもとに駆け寄り、唯一この旅のために覚えたドイツ語

「Ich möchte das hia！」
（本来は物を買う時に指をさしながら「これください！」という意味。
発音はイッヒ メヒテ ダス ヒーア）

とオペラ座の場所を指しながら叫びました。

すると、意味が通じたのか、運転手さんも片言の英語とドイツ語で

「このトラム折り返すよ」

ということをジェスチャーを交えながら必死に教えてくれました。

私は

「Danke Schön!」
（ありがとうございます！）

と運転手さんにお礼を言って友人と一緒に座席に戻りました。しばらく座っているとトラムは無事に動きだし、10分ほどでオペラ座前に到着！トラムの停留所から無事にホテルに戻ることができました。

初めての個人旅行だったこともあり友人や先輩から

「やりすぎだよ〜」

と笑われるほど念入りに資料のプリントアウトや簡単なドイツ語会話を暗記していたのですが、こんな場面で使うことになるとは想定していませんでした。もちろんこのようなトラブルに遭わないように万全の準備をするのが一番ですが『備えあれば憂いなし』想定していた使い方とは違っていても、現地の言葉と地図を多めに用意しておいて損はないなぁ…と感じました。

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