知らない土地で親切にされると、だんだんと境目が無くなって、初めて会った人でも馴れ馴れしくなっていく事があります。日本人の特性として、あんまり初対面で、急に自分のボーダーまで入り込まれると、嫌悪感を覚えます。そして、ひどい時には恐怖感すら感じますね。
現地の人にしてみれば、当たり前の行為だとしても、なかなか受け入れがたいものもあるかもしれません。そんな体験談です。
2人のおばちゃんと一緒にサルサを楽しもうと・・・
29歳、女性、営業職に従事しています。
革命家チェ・ゲバラが活躍した場所であり、カラフルなクラシックカーはじめ独特な文化を持つキューバへプライベートで旅行したときの話です。
首都ハバナの街を一人でぶらぶらしていたとき、2人のおばちゃんに声をかけられました。2人は陽気な感じ姉妹で「どこからきたんだ」「これから何をするんだ」など英語で話しかけてきたので、「日本から来た、街を散歩しようと思っている」と答えたところ、
「日本人の友だちいる、会えてうれしい」などと言われ、そのあと「サルサフェスティバルへ行こう!」と誘ってきました。その時点で生のサルサをまだ見れていないこと、彼女たちが同じ女性であり怪しそうな感じじゃないと思い、2人についていってサルサを見に行くことにしました。
話も弾み、だんだんと仲良くなってきたところで
彼女たちに連れられて到着した場所は、街中にある普通のレストランで、店内では現地の男性がサルサを演奏しており、現地人や白人の観光客がそれに合わせて踊っていました。
3人でモヒートを頼み乾杯して、片方のおばちゃんが他の客と踊り始めると、もう片方が「あなたも踊りなよ!」と勧めてきて、私も見よう見まねでその輪に入りました。
そのあとで、3人でお互いのことなどもう少し話したあと、私は履いていたサンダルが壊れかけていたので新しくどこかで新しいサンダルを買おうと思い、「そろそろこの場を出たい、買い物をしたい」と伝えました。
おばちゃんは「何を買うんだ、買い物なら付き合う、安い店を教えてあげる」など言ってきました。確かに2人なら地元民ならではのお店を知っているだろうと思い、彼女たちに案内してもらうことにし、その店を出ようとしました。
会計のあたりから雲行きがあやしくなり
すると片方のおばちゃんが「会計だ」といってちゃっかり私に3人分のモヒート代を支払わせたので、「あれ」と思ったのですが、このくらいのお金ならいいか、と思ってそのまま3人で行動しました。
今思うとこの時点で私は、2人と別れたほうが良かったかもしれません。
その後確かに彼女たちは地元民しか入らないようなお店、路地裏など面白い場所に連れて行ってくれ、替えのサンダルも手ごろな価格で手に入れることができました。私が買い終えると、おばちゃんたちは「上の階にも面白いお店がある」と私を連れて行きました。
そして、挙句のはてにタカられました
その建物は地元民が使うショッピングビルだったようで、上の階にはベビー用品のお店がありました。「なんでこんなところへ連れてくるのだろう」と思ったところ、急に2人は私のほうを向き、「お姉さんの家は生まれたばかりの赤ちゃんがいるのだけれど、家計が苦しい。赤ちゃんの粉ミルクや服を買いたいから、お金ちょうだい」と迫られました。はじめ私は「意味が分からない」と言ったのですが、二人がしつこく、場所も人気の少ない地元民しか知らないようなビルの中だったので「会ったばかりでそんなお金は出せない、もう友達じゃない!!」と怒って急いで2人から逃げました。
安易について行ってはいけないと反省
うまく逃げられたので良かったですが、後からせっかく仲良くなったのに…と裏切られた感じがして泣きたくなりました。人が良さそうだからと言って、安易に誰かに着いて行ってはダメだ、と痛感した旅でした。
しかし、キューバ自体は街並みがきれいで、社会主義国ならではの国なので独特な文化が楽しめる旅行にはお勧めの国で、私自身もまた行きたい国の一つです。
今度行くときは、こういったトラブルに遭わないように立ち回りたいと思います。
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